“宿根草”

冬の間　地上部は姿をけし

静かに　地下に根を巡らせ

春を待つ



毎年毎年　同じように芽を出し

毎年毎年　冬になると姿を消し

その繰り返し



来年春が訪れるときに

またこの場所に出てこれるだろうか

違う世界に変わってしまっていないだろうか



イカリソウという植物は

あたかも地中から大気の中にイカリ（錨）を下ろすかのように

来る年も来る年も　小さな花を咲かせ続ける

この世界にまた来年も出てこれますようにと